発刊物のご案内
■プレスリリース
logo_s社団法人 ニューオフィス推進協議会 平成17年4月11日
 
オフィス内における最も好む場所と好まない場所
「好む場所」1位は「自席」
「好まない場所」1位は「喫煙室」
―社団法人ニューオフィス推進協議会調べ―

 
社団法人ニューオフィス推進協議会(略称:NOPA、会長:三栖邦博)では、首都圏に勤務するワーカー314人に対して、「オフィス内における最も好む場所と好まない場所」のアンケートを実施し、その調査結果を、このほどまとめました。

【調査時期】
2004年11月〜2005年2月
【調査対象】
男性:230名(20才代40名/30才代95名/40才代79名/50才以上16名)
女性:84名(20才代41名/30才代34名/40才代9名)
【調査方法】
インターネットを利用したアンケート調査会社(株式会社マクロミル)に外部委託
 

オフィス内における最も好む場所の1位は「自席」
喫煙の有無で大きく変わる好む場所
非喫煙の女性1位は「トイレ」
 
全体では、1位「自席」(34.2%)、2位「喫煙室」(13.3%)、3位「リフレッシュコーナー」(10.4%)、4位「トイレ」(8.5%)となっています。



性別および喫煙別では、男性・非喫煙者の1位が「自席」(51.0%)、女性・非喫煙者の1位が「トイレ」、喫煙者の男女とも1位が「喫煙室」という結果になっています。


1位「自席」を好む理由の約3割は「他にくつろげる場所がないから」
「喫煙室」派にとっては「情報交換や談話が出来る場所
 
上位4つの場所について最も好む理由を調べたところ、「自席」は「他にくつろげる場所がない」(27.6%)、「喫煙室」は「落ち着くから」(31.3%)、「リフレッシュコーナー」も同じく「落ち着くから」(28.6%)、「トイレ」は「一人になれるから」(38.7%)が、それぞれ1位になっています。「喫煙室」派がここを「情報交換の場」(14.6%)と考えている点が目立っています。





オフィス内において非喫煙者が最も好む場所は「自席」ですが、他に行く場所がないからという消極的な理由も見られ、「自席」以外でリフレッシュやコミュニケーションが図れるスペースづくりを、企業はもっとすすめていくことが望まれているといえます。

オフィス内における最も好まない場所の1位は「喫煙室」
非喫煙者1位「喫煙室」
喫煙者は「会議室
 
全体における最も好まない場所の1位は「喫煙室」(29.3%)。以下2位「会議室」(12.7%)、3位「自席」(10.8%)、4位「上司の近く」(5.7%)となっています。



性別および喫煙別では、非喫煙者の男女とも1位が「喫煙室」、男性・非喫煙者の2位が「会議室」(10.3%)、女性・非喫煙者の2位が「自席」(15.8%)となり、男性・喫煙者の1位が「会議室」(21.7%)、2位「自席」(12.0%)となっています。



好まない理由
「喫煙室」は圧倒的に「におい・煙」
「会議室」は約4割が「会議そのものや雰囲気が嫌いだから」
「自席」は「仕事をする場所だから」と「人間関係がわずらわしい」
 
最も好まない理由について調べた結果、「喫煙室」は5割以上が「におい・煙」。次に「たばこ嫌い」、その他「喫煙者はそこに逃げることがあるから」、「喫煙室でいつの間にか方針が決まっていたりする」など非喫煙者が喫煙者に対して不満を感じている理由も目立ちました。(9.3%)



「会議室」が嫌いな理由としては、会議そのものや雰囲気が嫌いという意見が4割を占めています。

喫煙者に対しての不満





喫煙者が最も好む場所は「喫煙室」、また非喫煙者が最も好まない場所も「喫煙室」。
この「喫煙室」ですが、意外とコミュニケーションの場とされているようです。
反面「リフレッシュコーナー」では実際にはコミュニケーションがあまり行なわれていないようです。
喫煙者と非喫煙者双方のコミュニケーションを図るスペースづくりに工夫が求められているといえます。

一般オフィスと先進的なオフィスとの調査比較
1位「自席」2位「喫煙室」は変わらないが
先進的なオフィスでは3位「コミュニケーションスペース」
4位「会議室」
 
上記結果を示した一般オフィスのワーカー(調査対象者:314人)と、先進的な空間作りをしているオフィスのワーカーの調査結果を比較してみました。

「先進的なオフィス」とは、ニューオフィス推進協議会は毎年、優秀なオフィス空間作りをしている企業を表彰しており、その賞を受賞したオフィスのことを指します。今回は平成16年度受賞オフィスから5社を選び(調査対象者:309人)、同様のアンケートを実施いたしました。

※協力いただいた5社(50音順)は、オムロン株式会社、TMI総合法律事務所、株式会社日建設計、富士ゼロックス株式会社、富士通株式会社の各社です。

その結果、1位「自席」、2位「喫煙室」の順位は変わらないものの、「先進的オフィス」では「自席」を好む率が13ポイント少なくなっており、「自席」以外のスペースを好む率が増えています。
「先進的オフィス」3位の「コミュニケーションスペース」とは、リフレッシュコーナーと打合せコーナーの機能を兼ねたスペースのことです。また4位の「会議室」は、「一般オフィス」4位の「トイレ」と好対照を示しています。

一般オフィスワーカーの「好む場所」上位
1位 自席 (34.2%)
2位 喫煙室 (13.3%)
3位 リフレッシュコーナー (10.4%)
4位 トイレ (8.5%)

先進的オフィスワーカーの「好む場所」上位
1位 自席 (20.9%)
2位 喫煙室 (14.0%)
3位 コミュニケーションスペース (11.5%)
4位 会議室 (7.5%




また、上位3位の好む理由をそれぞれ比較した結果、まず「自席」については、「先進的オフィス」は「一般オフィス」と比べ、「落ち着くから」の割合が低く、「仕事ができるから」の率が多いという結果になっています。「PC(パソコン)が使える」割合が低いのは、モバイル環境が進み、自席以外の場所でもPCが使用できるようになったことも要因と考えられます。

「喫煙室」でも、「先進的オフィス」は「一般オフィス」より「落ち着くから」の割合が低くなっており、逆に「情報交換や談話」を好む理由が多くなっています。


「一般オフィス」の「リフレッシュコーナー」と、「先進的オフィス」のそれに該当するスペース(コミュニケーションスペース)との比較では、「落ち着くから」が「先進的オフィス」では少なく、「気軽に打合せができる」、「集中できるから」、「仕事ができるから」が理由にあがってきています。




上記回答の場所について、最も好む場所はあなたにとって何をするところかという質問には、「一般オフィス」は「休憩するところ」という回答が多かったのに対し、「先進オフィス」では「仕事をするところ」と答えた割合が多かったという結果が出ています。


一覧に戻る