第15回(2002年)日経ニューオフィス賞

浄法寺町役場庁舎

ニューオフィス環境賞
東北ニューオフィス推進賞<東北経済産業局長賞>
●企業名・団体名: 浄法寺町
●所在地: 岩手県二戸郡
●オフィスの種類形態: 自治体庁舎、新築
●オフィスの延べ面積: 2,298.87m2
●業 種: 地方自治体
●主な業務: 行政事務全般
●使用開始時期: 2002年1月
●入居者数: 88名
●社内の推進部門: 庁舎建設委員会
●建築設計: アティック建築事務所
●オフィス設計: アティック建築事務所
●施 工: 三井不動産建設(現・みらい建設工業)
 

 

旧庁舎の解体にあたっては、不要物品の引き取りを町民に呼びかけ、新庁舎の建設にあたっては町有林のカラマツ材を多く採用し、特産品である漆を町長室の内装などに使用した。また、木造塗装は全て自然塗料100%、クロスの接着も自然のり100%(県内ベンチャー企業が開発)を使用、クロスもエコクロスのみ使用し、尊厳を重んじる議場においては議員各位の理解と協力により会議室に併用できるように設計するなど、地球環境の保全に向けた自然共生と、町興し、地域興し、町民総参加の「やくば」創りを実践した庁舎となっている。

 

   

町民課窓口
窓口を訪れる町民の視線が、先ず最初に地元カラマツ材の湾曲集成材に注がれる。

2F 町長室
執務机・椅子は現有品の転用。
応接テーブルや腰壁(収納庫含)は漆の拭き取り仕上げとした。(地元漆器職人が初挑戦)
 

3F 議場
議場利用以外に全町職員集会等多目的に利用できるように、平床にした。
議長席背面の町章を入れた衝立面は特産の漆拭き取り仕上げとした。

2F 執務室
総務課より企画、建設課を見る。
軸組み《柱・梁・筋交》のボリュームが大きく室内空間に露出するため、あえて床・壁・天井の仕上げ材はなるべく木材の多用は避けた。
執務スペースにゆとりを持たせると共に、木のブレースを意匠として見せた。